熱中症による業種別死傷者数において高い割合を占める建設業。
熱中症対策については、他の業種と比べて進んでいる建設業でも熱中症はこのように未だに危険大であることが分かります。
熱中症は予防が可能です。ファンの付いた空調服は多くの作業員に普及しつつありまが、今回は、他にもできる身近な熱中症予防方法についてご紹介します。
屋外産業である建設業は特に熱中症予防に力を入れましょう。
十分な睡眠をとる
夏場、夜更かしをして睡眠不足になると疲れがとれません。脳は寝ているときにしか休息はありません。体の疲れはそのまま脳の疲れになります。脳がつかれると汗への指令にも影響を及ぼします。睡眠時間は8時間を目安にとりましょう
こまめな水分・塩分補給
子供たちは夏になると学校へ水筒持参で登校します。現場でもいつでも飲める場所に水筒を準備することが大切です。飲み物は、利尿作用のあるカフェインの入っている、お茶・コーヒー・紅茶ではなく、夏場の日本の飲み物である「麦茶」を推奨します。
飲み方については、喉が渇いてから飲んでいては手遅れです。定期的に補給することが必要になります。朝礼の後に現場へ向かう前にコップ1杯(200cc)を飲んでから行くようにしてください。現場でも1時間おきには補給し、休憩時にはまず1杯飲み、休憩後に現場へ向かう前に再度1杯飲む。このようにして定期的な水分補給を心がけてください。
朝食を食べる
人は夜から朝まで睡眠時に180ccもの汗をかいています。夏場になるともっと多くの汗をかく場合もあります。朝起きたときには、症状が出る前の「前脱水」ちょっと手前の状態です。ここで、朝食を食べるか食べないかで、熱中症のリスクが変わります。パンを食べる場合、バターで塩分を、コーヒーで水分が補給できます。ご飯を食べる場合、味噌汁で塩分・水分を補給できます。朝礼では朝食を食べたかどうかを確認し食べていない人には多めの水分補給を促してください。
日本の夏と言えば スイカ
暑い夏、スポーツドリンクばかりでは飽きますよね、そんな時に、キンキンに冷やしたスイカに塩をかけて食べて下さい。熱中症予防にはスイカを推薦します。
スイカには豊富な水分(約90%が水分)とともに、糖分やカリウム・カルシウムなどのミネラル分、ビタミンB1・B2・Cなどのビタミン類が含まれているので、スポーツドリンクと同じような効果が期待できます。スイカの糖分は果糖とブドウ糖で、すぐに吸収されてエネルギーに変わるため、食欲がない時の栄養補給にも最適です。疲労回復に役立つミネラルやビタミン類も豊富に含まれているため、熱中症予防や夏バテで疲れた身体にはうってつけです。